湯浅誠さん・西野博之さん対談記録vol.5【居場所のちから~大丈夫のタネをまこう】
「学校ムリでもここあるよ」オープニングイベント
居場所のちから ~大丈夫のタネをまこう湯浅誠さん・西野博之さんの対談記録を連載形式でお届けします。
*開催日:2020年8月22日(土)
*会 場:お茶の水エデュケーションプラザ(EDUPULA)
*主 催:NPO法人フリースクール全国ネットワーク、NPO法人 日本冒険遊び場づくり協会、FUTURE DESIGN(多様な学びプロジェクト)、NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ
ゲストスピーカー:
社会活動家/東京大学先端科学技術研究センター特任教授/全国こども食堂支援センター・むすびえ理事長・湯浅誠さん
NPO法人フリースペースたまりば理事長/川崎市子ども夢パーク所長・フリースペースえん代表・西野博之さん
本イベントは全てYouTubeで公開しています!
第3話 失敗しても伝えやすい社会へ
第4話 居場所でどんな力が育ってる?
好意的な好奇心をもつこと
生駒 「居場所を運営するときにスタッフが持っていたほうがいい共通のスタンスはありますか?」という質問が届いています。
西野 自分の怒りのコントロールというか、自分の物差しを疑うということ。
試し行動に挑発されて暴言が出ると全然居場所にならない。自分を理解することですよね、やっぱり。
他人の責任を自分の責任として引き取らない、境界線をきちんと引くことが大事。
湯浅 試し行動って、私と繋がり続けていけますか?っていう不安があるじゃないですか。
そこで「何をされても受け止める」って思うと苦しくなるんですよ。私が推奨しているのは「好意的な好奇心をもつこと」です。
怒っちゃだめということではなくてね。
大学で先生をしていた頃に、質問に来た一年生に「いつでも来てね」って言ったら「グループで行動しなきゃいけないから難しいんですよ」と。そのときが私の分かれ道で、「なるほど、そういうことか」と関わったんですよね。
なぜその人がそういう言動をとるのか、なるほどそういうことなのねと言えることが大事なんだろうなと。
西野 いい言葉だね、「好意的な好奇心」。
問題行動に見えることって必ず背景がある。こどもって「助けて」って言えないから、面倒くさい行動に出て「見てね」ってする。そのときに好意的な好奇心を持って寄り添えたらいいよね。
雑談とか、不要不急って大事なんだよね。だからこのコロナの時代だと苦しい。
生駒 雑談って前向きな好奇心ですもんね。
(第6回に続く)
8月21日(土)19時半〜21時半